1.はじめに

 これまでにディスクトップ型PCR装置を使っていた方は使い方が大きく違うので戸惑うかもしれませんが、初めての方は(私見ですが)使いやすいと思います。また日本語対応していますのでこれもありがたいです。
 PCと繋ぐにはBluetoothが必要ですが、Macには対応していなので使用前に確認が必要です。

モバイルPCR装置
PicoGene PCR1100

2.準備するもの

準備するものは以下の機材等です
・PicoGene PCR1100(日本板硝子社)
・PCR1100用 流路チップ
・10及び20uL(100でも可)のピペッター 
・上記ピペッター用先端チップ
・200もしくは500uLのチューブ
・上記チューブとPCR試薬が入った容器を立てるチューブラック

3.手順

1.PCR1100の事前準備として増幅条件(品種と記載されている)をPCから装置に入力します。
 (ほとんどの場合購入時に入っている条件で使えるのでこの作業は必要ありません)
2.抽出サンプル1.6uLを10uLピペッターで500uLチューブに入れる
3.調合したPCR試薬14.4uLを先のチューブに入れてピペッターでサンプルと攪拌する
4.これを流路チップに導入する(ピペッターは14.4uL設定のままでも可)
5.装置を立ち上げ画面の表示に従ってOKボタン等を押していく。
 途中増幅条件選択画面が出るので適切な増幅条件(品種)を選択する
6.画面の表示に従って流路チップの裏側のシールを剥がし装置にセットする
7.スタートボタンを押す

これでPCR増幅が始まりリアルタイムに増幅曲線が画面に出てきます。増幅が完了するとCt値が表示されます(残念ながら少数点以下は表示されません)。
 結果をPCで見たい場合はPCとBluetoothでつないで専用アプリを使って生データをダウンロードできます。

4.参考情報

注)増幅条件(品種)はアニール伸長温度(M.Temp)とその時間(M.Time)を調整するとほとんどの増幅に対応できます。この温度は通常55℃~62℃程度、時間は10秒~20秒程度です。