
環境DNA測定時に使うと便利な機器・機材をこのページで紹介します。学会のマニュアル等では出てこない、ちょっとした機材で作業がかなり楽になるものがあります。
ご参考にしてください。
工程全体
モバイル環境DNA測定キット1(簡易法採用)
簡易抽出(HS)法を使用した採水~PCRまですべてができるモバイル測定キットです。リュックサックに入りますのでどこにでも歩いて現地まで行き、その場で環境DNA測定ができます。

モバイル環境DNA測定キット2(BC法採用)
ビリューチップ(BC)法をもちいたアタッシュケースサイズのモバイル測定キットです。現地到着後採水含めて10分で作業完了し、その後20分でPCRの結果が出ます。PCR中は次の地点に移動も可能。キット1より簡単でだれにでも環境DNA測定ができます。ただしビリューチップは開発中で現在モニター使用に限ります。

採水関係
高所から簡単に採水できる採水カップ
採水はバケツにロープをつないで採水すればいいとお考えの方が多いと思いますが、意外と苦労します。そこでちょっとした工夫で橋の上や岸壁から簡単に採水できる機材を紹介します。

コンタミの心配の少ないダイレクト採水棒(New)
採水時コンタミ対策はとても重要ですが、一方で(特に現場において)次亜塩素酸での洗浄で洗浄残りがあるとDNAが分解してしまい、対象物が検出できない場合があります。そこでその心配を減らす治具を作ってみました。

フィルタリング関係
フィルタリングを楽にする治具その1
ビリュー式濾過サポーター
ステリベクス(カートリッジフィルタ)を使用してフィルタリングする場合、かなり握力と腕力が必要です。特に大量の水を処理する場合や少し濁った水を処理する場合は相当疲れます。これを簡単にする機材です。コンタミ対策にもなります。

瞬間冷凍(採水現場でのフィルタ冷凍法)
現場でステリベクスによるフィルタリングを行い持ち帰ってDNA抽出をする場合、DNAが分解する恐れがあります。学会マニュアルではRNALaterを封入することになっていますがより安全に持ち帰る方法として現場でできる瞬間冷凍方法の提案です

強力保冷剤(濾過後のステリベクス保管用)(New)
上に書いた瞬間冷凍方法もいいのですが、特にステリベクスの数が増えた場合は面倒に感じましたのでより簡単な方法の提案です。市販されている中で特に強力な保冷剤を見つけテストしてみました。結果少なくとも常温で投入したステリベクス15本を7時間も冷凍状態に保てることが分かりました。

DNA抽出
ビリュー式簡易遠心機
ステリベクスから抽出後の抽出液(キアゲン法だとBuffer-ALとPBSの混合物)を取り出す時に使う機器です。学会マニュアルでは大きな遠心機をもちいていますが、これだと時間がかかる上に全部を取り出すことはできません。簡易遠心機だと慣れれば10秒程度で抽出液を取り出せます。

小型撹拌機(ボルテックス)
電池で動く小型のボルテックスです。電池で動くためドラフトの中や現場での抽出に便利です。
