環境DNA測定のイメージ

 今回は環境DNAではなく新型コロナ(RNA)の測定を行いましたので簡単に紹介します。
(「検査」と書くと問題があるらしいので「測定」としています)

背景

 今回新型コロナの測定を行うにあたり、次のような背景がありました。
・最近環境DNA学会等で環境RNAの測定について話題が良く出るのでRNAの測定を実際にやってみたいと思っていた
モバイルPCR装置(このサイトでも紹介していもの)に適合する新型コロナの検出キットのがあるとの報告を見たと友人から聞いていた
・そのモバイルPCR装置及びその他機器は手元にあった。←当然これらの機器が無いとこのサイトに上げるネタができない

状況

 「はじめに」でも書いていますが、私「リュー」は「ビー」さんと一緒にこのビリュー企画を運営しています。その「ビー」さんが急に38℃の発熱でダウン。

 この時期(2020年12月)ですのでまずはコロナ感染を疑いました。コロナに感染しているかどうかで今後の対処がかなり違うので1日も早く病床の「ビー」さんの検査を行い対処方法を考えたいところでした。

 これは感染を疑う方及び家族はだれでも考えることでありますが、残念ながらすぐにPCR検査をしてくれるところはありません。(東京都内で行列のできる検査所が最近できたみたいですが、元気な人しか行けません)

 そこで友人から以前聞いたことを思い出し、早速コンタクトし測定のプロトコル等を教わりました。

測定

 「ほぼ完了」なので詳しいプロトコルは今は公開できませんが、想像していた以上に簡単でした。このサイトで紹介しているどの環境DNA測定よりも簡単で、テレビなどで良く出ているキアゲン社の前処理方法とは雲泥の差でした。

 イメージは唾液を採取してA液と混ぜて、これを逆転写酵素入りPCR試薬に混ぜたあとはモバイルPCR装置にセットして終わり。ワンステップのRT-PCRです。唾液を受け取ってから約30分程度で結果が出ます。

 測定風景は下写真のような感じで必要機材は少なく、環境DNA測定時に必要なもので充分でした。ただし検査者の感染の恐れがありますので、「ビー」さん本人にやってもらいました。

新型コロナ測定時の様子(防護カバー取り外した後)

結果

 結果は下の写真(注)にあるように「非検出=陰性」でした。本来はポジコン(陽性コントロール)が必要なところですが、これは友人がすでにやってくれていたので「陰性」を信じました。ここで陰性が出ても「偽陰性」の可能性はまだ残りますが、やはり「陰性」の結果がでるとホッとしました。サポートして頂いた友人に大変感謝しております。
注)最初の測定時は慌てていて写真を撮り忘れたので、翌日の再検査時のものです。

新型コロナ測定結果
モバイルPCR装置による迅速コロナ測定結果

その後

 そのホッとしたところで冷静になり、急な発熱の原因を二人で冷静に検討し始めることができました。

 その検討の結果は前日に食べた食事でどうも「サルモネラ」にあたったようだと結論付けましたが、コロナ測定ができていなければなかなかその結論に至らなかったと思います。

 今回私はたまたますぐに結果を出すことができました。コロナ感染の疑わしい状態になれば感染の有無をすぐに知りたいとのニーズがあることは分かっていましたが、実際にその状況になりよりこのニーズを痛感しました。

 今回のものは初期投資100万円以下ながら約30分で検査結果が出るシステムになるので市販されれば各クリニックに置けるようなものだと思います。
 Withコロナが続きそうな世の中なので早くこの試薬の開発が完了し、世の中に広まることを願っています。

ちなみに「ビー」さんと私「リュー」とで「居酒屋ビリュー」も運営し(?)よく友人に来てもらってパーティーをしています。コロナが流行ってからはなかなか皆さんをお呼びすることができませんでしたが、これからは来客した方から唾液を採取し、その場でコロナ測定してから飲み会を始めることで安心してパーティーができるようになる(かも)と考えております。

なおプロトコル等詳しく知りたい方は「お問い合わせ」よりご連絡下さい。可能な範囲でお答えします。


後日談ですが、タレントの「ヤックン」も同じような測定をしていた事を知りました。