環境DNA測定に於いて、採水したサンプルを現場でフィルタリングする際、50mLのシリンジでカートリッジフィルタ(ステリベクス)にサンプルを通して濾過する事になります。手順は簡単で次のようになります。

①シリンジでサンプル水を吸い込み
②シリンジとステリベクス繋いでサンプル水を押し込む
 ①②を何回か繰り返す
③最後にステリベクス内の水を排出して
④蓋を閉める

しかし実際に作業をしようとすると
・大量の水を濾過する際、結構な力が必要で大変
・コンタミ対策をどのようにするのか?
等悩ましい問題があります。

 特に中流の川や池の水を濾過する場合は200mLも濾過しようとすると相当な力が必要です。

 これら問題を解決するために下写真のようなビリュー式濾過サポーターが便利です。

ビリュー式濾過サポーター

 使い方は下写真のような感じで、紐を肩にかけてシリンジのつばの部分を治具に引っ掛けてシリンジを押し込みます。

濾過サポーターの使い方

 次の作業手順の動画もご参照下さい

 よく見かけるのが下の写真のようなやり方です。この方法では左手にも力が必要なことと共に、右手が曲がっているので力が入りません。左手の握力もかなり必要です。
 さらにシリンジの先端部分を握っているので、次にサンプルをシリンジで吸い込むときに不純物がバケツの中のサンプルに入ってしまう可能性もあります。

環境DNA測定におけるフィルタリング時のお勧めしない例

 下の写真はコンタミの心配はないのですが、多量のフィルタリングをしようとした場合親指の筋肉がギブアップしてしまいます。

環境DNA測定におけるフィルタリング時のお勧めしない例

 この治具は肩から掛けているので両手がフリーになり、フィルタリングの準備作業や後始末をするときも邪魔にならず、治具を探すこともありません。多分一度使うとやめられない思います。ご入用の方はお問い合わせよりご連絡下さい。